ツナ雪姫


ツナ雪姫


※注  ツナ受が許せない方はお引き換えしください!!




ローングローング、アゴー
とある世界のとある国「ボンゴレ城」に、それはそれは強い王妃様がおりました。
その名をザンザス。
10代目を継ぐXを二つも持った名の強い王妃様でございました。
ザンザス様は大層自分の強さに自信を持っており、毎夜、なんでも真実を答えてくれる下僕鏡に「この世で一番強いものは誰か」ということを尋ね、その答えに10代目を継ぐXを二つも持った自分の名が答えられることを、日々の日課にしておりました。
そんなある日のことでございます……

「おい、クソ鏡!この世で一番強いのは誰だ!」
この日もザンザス様はこのように日課となった質問を鏡にしておりました。
すると、この日はなぜか鏡の様子がいつもとちがいます。
「う”お”お”お”い!それは言いにくいが……今やボンゴレ城のツナ雪姫だぜぇ……!」
鏡は、怯えながらも真実を答えなくてはならない宿命のため、そう答えました。
その瞬間です。
「偽物だ!!!」
その事にカンカンに怒ったザンザス様はその鏡をフェイクと言い切ってその場でぶち割ってしまったのでありました。
世界一の強さを誇るはずの自分より強いものが、あろうことかこの城にいる……。
ザンザス様はあろうことか同胞である筈のツナ雪姫を罠にはめ、抹殺することを計画するのでした。
ザンザス様は思案し、ボンゴレ門外顧問組織CEDEF期待のルーキー、バジルを雇うことにしました。
「おい、カス!てめぇに仕事をやる。このツナ雪を森に誘い出し、指輪を奪った後にぶち殺せ!!」
「誰がお主の命令など聞くか!」
バジルは最初こそそう言ってその仕事を拒みますが、話の展開上家光に諭され仕方なく仕事を請け、早速ツナ雪姫の暗殺を企てることにしました。
しかしです。
ここで計画が狂ってしまいます。
バジルはツナ雪姫を森に誘い出すべく接触しているうちに、この純粋で素朴な姫を裏切りたくない気持ちになってしまったのでした。
どうしても、バジルはツナ雪姫を助けたくなってしまったのであります。
バジル:当たり前です!拙者がツナ殿を殺すわけがありません!
そんなわけでツナ雪姫を森に誘い出したバジルですが、そのままバジルはツナ雪姫を逃がすことに決めました。
「……かくかくしかじか、そういうわけなので、ツナ殿お逃げください。ザンザスには偽物の指輪を渡して時間を稼ぎますから、どうか遠くへ逃げ落ちてください……!!」
「凄いスピーディだけど、解ったよ。ありがとうバジル。でも君も気をつけてね」
「拙者などのためにそんなお言葉……勿体無い」
かわいらしいツナ雪姫の労いの言葉に、そういってバジルは咽び泣きました。
バジルは裏で手を回しておいた家光からフェイクの指輪を手に、いつまでも手を振るツナ雪姫に後ろ髪を引かれながらもボンゴレ城へと戻っていきました。

さて、森に残こされたのはツナ雪姫。
「はぁ〜まいったなぁ。逃げろって言われてもどこにどーやったらいいのか。まあ、リボーンのしごきから抜け出せたのはいいけど」
どうやら姫付の家庭教師はえらくスパルタだったようです。
ツナ雪姫はそんなユルい感じで森の中を宛ても無くぶらつき始めました。
1時間後。
「ヤバイじゃん!!何にも無いじゃん!オレここで死ぬかも?!」
温室育ちのツナ雪姫は案外早めに根を上げました。
今回はカテキョーの死ぬ気弾が無いので、自力で切り抜けなくてはいけません。
「なんでアイツこんな時にこそいないんだよ!」
早くも前言を忘れ、ツナ雪姫はカテキョーに文句をつけ始めました。
……すると、ツナ雪姫の視界の先に、不意に煙突から出る煙らしきものを発見しました。
煙突があるということは、誰かがいる!
ツナ雪姫は急に元気になると、一目散に煙突に向かって駆け出しました。

「家だ!ちっちゃいけど家だ!!誰かいませんかーー!」
扉の前で叫びますが、誰も返事をしません。
ツナ雪姫はしばらく迷いましたが疲労に耐えかねて、そっと扉を開きました。
中は全てミニチュアでできた様な可愛らしい作りになっています。
ベッドの数は7つ。
一つ一つは小さくても、全部並べればツナ雪姫でも横になれそうです。
1時間だけ寝かせてもらおう。
ツナ雪姫は横になると、たちまち寝息を立て始めました。

「誰か知らないヤツが寝てるぜ、コラ!」
「○×☆△※!」
「緊張感がねーな」
「うー、緊張感のないランキング表作りたいなぁ」
「ランボさんのアメがないぃ!リボーン返せー!」
「オレは格下は相手にしねーんだ」
ふと、寝入ってしまっていたツナ雪姫はなんだか大勢の人の声で目を覚ましました。
周りを見渡せば、家の主と思われる小人たちが自分を地理囲んでいます。
「つか、オイまてまてまて!前6人はチビズでわかるけど、最後の一人がなんでオレなんだよ!!オレ、基本普通サイズだろ!」
7人目の小人が何やら言っておりますが、誰がなんと言おうが、7人の小人たちが取り囲んでいました。
「うおぉい!無視すんな!!」
「あっごめんね。オレ道に迷って疲れててここにたどり着いたんだ」
ツナ雪姫はそういって周りを見渡します。
「……ってお前リボーン?!」
「違うぞ、オレは小人のボリーンだ」
細かいことはページの都合上置いておいて、追われて行く宛ても無いツナ雪姫はここで小人たちと暮らすこととなりました。


そんなある日。
ツナ雪姫をぶっ倒しご機嫌のザンザス様。
今日も日課のアレをやっておりました。
無様にガムテープで張り合わされた鏡にいつものアレを聞きます。
「おい、クソ鏡!この世で一番強いのは誰だ!」
「う”お”お”お”い!それはまたまた言いにくいが……森の家のツナ雪姫だぜぇ……!」
とたんにザンザス様の顔色が変わります。
つかつかとバジルから受け取った指輪をしげしげと見つめると
「偽物だ!!!」
と、カンカンに怒ったザンザス様は指輪までぶち壊してしまいました。
ザンザス様は再びツナ雪姫をぶっ殺す計画を練り始めました。


「……と、言うわけで美味しいリンゴ、買ってくれないかい。今日は特別にお金は要らないよ。本当はお金取るところだけどね、特別だよ。おいしければ明日から1こ1000円で買ってくれればいいから。いや?ボスが怖いとか、そんなんじゃないよ?」
ある日、小人たちが出かけている間に、ツナ雪姫の元を魔術師マーモンが訪れていました。
美味しそうなリンゴをツナ雪姫に食べてみろと薦めます。
「うわぁ……たしかに美味しそうだなぁ……。タダだって言うし食べてみようかな」
お腹が空いていたツナ雪姫は、思わずその美味しそうなリンゴを食べてしまいました。
そのとたん。
「……はれ??スゲー眠い……」
ふっと意識が遠のいたツナ雪姫はその場にパタリと倒れてしまいました。

「オイ、コイツこんなところで寝てるぜ、コラ!」
「○×☆△●※!」
「まったく節度がねーな」
「うー、今日はどこでも寝られるランキング表作りたいなぁ」
「ランボさんのブドウがないぃ!リボーン返せー!」
「オレは格下は相手にしねーんだ」
「つーか、コイツ息してなくね?」
の言葉に、ブツブツ言っていた小人たちが一瞬シンとなってツナ雪姫を見つめました。
「……してねーな」
「してねーぜ、コラ!」
小人たちは家族会議の結果、証拠隠滅で埋める、という票を1票差で押さえた「葬式を出す」という案を採決することにしました。
獄寺:じゅ、10代目?!なんと御いたわしい……!
:役じゃないトコで出てくんなよ、隼人!
小人たちは棺にツナ雪姫を寝かせ、葬儀会場へと運んでいきました。
ガラスの棺の中で、ツナ雪姫は静かに眠っています。
小人たちはブツブツと文句を言……しくしくと泣いていました。
すると、不意に彼らの耳に小さく馬の蹄の音が聞こえてきました。
「ん?誰か来るのか?」

王子Aが現れた!
王子Bが現れた!
王子Cが現れた!
王子Dが現れた!

王子たちは集まっていく……
なんと、王子たちはボンゴレの守護者になってしまった!



  たたかう
> にげる  ピッ
  ぼうぎょ
  アイテム

「ふざけてると噛み殺すよ……」
が妙な妄想をしていると、王子Aは改心の一撃を繰り出した。
「クフフ……面白いね。ここに寝てるのは澤田綱吉じゃないのかい?」
王子Bは早速棺を覗き込みました。
「じゅ、10代目―――!!なんと、なんと御いたわしいお姿に―――!!」
王子Cはその棺にすがって咽び泣きます。
「まあまあ、落ち着けって」
そういう王子Dはいっそ見事なまでのさわやかな笑みを浮かべました。
「武、おまえ何やってんだよ……」
「ん?ハハハ、何だろうな」
「所で、定説では姫を目覚めさせるには王子のキスで、というのがありますけど……どうします?王子は4人いますし。もちろん僕がするのは全然問題ありませんよ。クフフ……」
王子Bはニヤニヤと笑っています。
「君、いい機会だから今噛み殺しておこうか……」
その様子を不快に思った王子Aがイラついたようにトンファーに手をかけました。
「望むところです……」
王子Bも不敵な笑いでスピアに手をかけます。
「で、ではその間にオレが10代目を……」
という唇をタコにした盛りのついた犬のような王子Cの言葉に
「噛み殺すよ?」
「息の根止めますよ?」
「獄寺殿、卑怯ですぞ」

ドン、ゴン、バキ

:あれ?今最後狩人の声が……。
バジル:気のせいです。
と、二人(三人?)の王子(+狩人)は珍しく息のあったコンビプレーで王子Cを昏倒させました。
「……で、そこの雨の国の王子もこの戦いに参加する気ですか?」
王子B霧の国の王子がそう訪ねると、雨の国の王子は平然としています。
「あぁ、オレは遠慮する」
「ふぅん。命拾いしたね」
「その代わりといっちゃ何だけど……オレはコイツを連れて帰るぜ」
と、雨の国の王子が抱き上げたのは……
「って、ちょっと待て―――!それ趣旨違うだろ!!」
小人のでした。
は王子の大胆発言に素っ頓狂な声を上げて反論しました。
「ハハハ、いいじゃねーか。仲良くしようぜ」
じたばたと暴れても、いかんせんリーチの差が大きすぎ、腕の中でブンブンと小さな手足を振舞わすのが精一杯のようです。
「大丈夫、うちはスシが旨いぞ。すぐ生活も慣れるって」
と、余裕で暴れるを抱え込み、熾烈な争いを続ける二人(三人?)を尻目に雨の国に帰っていきました。

さて、その後めでたく勝者:雲の国に拉致招待されたツナ雪姫は、少々怯えながらも王子と幸せに仲良く過ごましたとさ。
「し、幸せって―――?!」
「幸せじゃないとでも言いたいの?」
「し、幸せです……はい」
「じゃ、ガタガタ文句言わないでよ。噛み殺したくなるから……」
「ひぃぃぃ!」
ちなみに雨の国では……。
「で、オレは何時になったらデフォルトの大きさに戻れるんだ……」
「ん、チビでもかわいいぜ?」
「そういう問題じゃねぇっての!」
「ははっ怒ってもかわいいな」
「おいっ!」
ここもまあそれなりに幸せでしたとさ。


オマケ
「おい、クソ鏡!この世で一番強いのは誰だ!」
「う”お”お”お”い!それは言いにくいが……霧の城のツナ雪姫だぜぇ……!」
ドガ!バキ!ビシ!!!
今日もザンザス様は荒れておりましたとさ。



あとがき
夜桜水月さんへ捧げたツナ受前提ドリーム。
主人公は山本編主人公でっす♪

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