BLACK 〜AIR・UNDER THE MOON〜 |
「お願い……お願いリーマス……。今日だけでもいい、今だけでいいから、俺の傍にいて。同情でもいい、哀れみでもいい……今日だけは……俺を、一人にしないで……!」 の濡れた瞳がリーマスを見上げる。 雨の所為か涙の所為かどちらとも判別がつかないの瞳の輝きは、月明かりを反射して揺ら揺らとまるで催眠術のようにリーマスの思考を支配してゆく。 リーマスは答える代わりに、そのの僅かに熱を帯びた唇に再び深く口付けた。 甘い。 この上も無く甘美なそれを深く吸い上げると、ゆっくりとその細い腰を抱き寄せる。 リーマスはそのままの腰を支えるようにして彼を抱き起こすと、そっとベッドへと導いた。 リーマスは濡れて重くなったマントを脱がせてテーブルへと投げ捨てると、その白い頬に落ちかかる濡れた黒髪を梳く。 「リーマス……」 縋るようなの瞳にキスを落とすと、リーマスは再びその唇を重ねた。 何度か触れるようなキスを繰り返した後、軽く唇を揺さぶっての口内に舌を侵入させる。 貪るようにリーマスの舌が口内をなぞっていく。 ゆっくりと舌先が歯列を這い、その舌がの舌に触れ合うと、追うようにそれを絡めとった。 「……はぁ……」 キスの合間合間にの甘い声が漏れる。 リーマスは煽るように更に激しく舌を吸い上げると、の純白の制服のボタンに指をかけた。 冷たくなったボタンを一つ一つはずして行くと、徐々にその細く白い首筋が露わになる。 リーマスは一たん口内から舌を抜きとると、瞼、頬、首筋へとキスを落とした。 の白い首筋に紅い華が咲くと、彼は僅かに身じろぎをする。 リーマスは構わず残りのボタンをはずしてシャツを肩からすべり落とさせると、更に唇を鎖骨、胸元へと這わせた。 「……あっ……」 は小さく肩を震わせると、僅かに漏れた自分の声に顔を赤らめる。 「」 言いながら、リーマスは更に唇を胸元に這わせ、舌先で胸の突起を擦り上げた。 「……っふ……はぁ」 は先ほどよりも幾分抑えの効かない声をあげて、顔を背ける。 リーマスは唇で突起を愛撫しながら、脱がせたシャツをベットから落とした。 バサリ、と幾分重みのある音が暗い室内に響く。 「もっと声出して」 リーマスは言いながら左手を腰に回し、右手で胸の突起を弾くように愛撫する。 「あっ……は……」 は背を這い上がる快感に耐えるように唇を噛み締めた。 リーマスは湧き上がる衝動を抑えきれないように舌先を胸の突起からゆっくりと下に這い下ろし、脇腹、下腹部へとキスを降らせる。 同時にのズボンに指をかけると、そのベルトを解き放ち片手でジッパーを引き下ろした。 リーマスは既に立ち上がりかけているのものを布越しに擦りあげると、その先端を軽く握った。 「あっ……や……あぁ……」 思わずの肩が震え、いやいやと顔を横に振るが、リーマスは許さずそれを更に握り締めた。 何度か上下運動を続けた後、リーマスはの腰を浮かせてズボンを引き下ろすと、そっとそれを直に手で触れる。 ビクリとの背が跳ね、リーマスは再びに口付けながら指先でそれをゆっくりと扱いた。 「……っあ……はぁ……」 は堪らず身を捩るようにしてその快感から逃れようとするが、リーマスはその腕をしっかりとの腰に回し、更に激しく擦りあげる。 ツイ、とリーマスの指先がの先をなぞりあげると、白濁した先走り液が溢れ、トロリとリーマスの指先を濡らした。 「ふ……あぁ……んっ」 リーマスは幾分強めにのそれを握り締めると、首筋にキスを落としながら絞り上げるように扱く。 の腕が僅かにリーマスの肩を押し返すが、リーマスは気にせずその行為を続けた。 「あっ……だ…め…」 は紅潮した頬を僅かに振るうと、リーマスに縋るような視線を送る。 リーマスは今一度唇を重ねると、更に強くそれを扱き上げた。 「あっ……あぁっ……」 追い上げるように強く強くそれを扱きあげると、クチュリと溢れた白濁液が淫猥な音を立ててリーマスの指先を汚していく。 「……はっ…もっ……駄目……あぁっ……!」 リーマスは構わず絞り上げるようにそれを扱きあげると、は堪えきれずリーマスの手の中にドロリと白濁液を放出した。 「はっ……はぁ」 は身体中をビクリと震わせてリーマスに縋りつく。 リーマスは優しくの頬を左手で撫でながら、ゆっくりとのもので汚れた右手を自身から開放した。 「……」 リーマスはの名を呼びながら、その指での秘部をなぞる。 「あっ……リ……マ…」 のものでしっかりと濡らされた指は、ぬるりとした僅かな抵抗の後に穏やかに秘所へと埋め込まれていく。 ねっとりとした絡みつくような圧迫感がリーマスの指を包み、リーマスは思わずすぐにでも欲望を解き放ちたい衝動に駆られたが、済んでの所でそれを押し止めるとその指で内壁を押し広げた。 「はぁ……やっ……ん」 はまるで身体の内側をなぞり上げられるような痺れるような快感に背を震わせると、とっさにリーマスのシャツを掴む。 クチュクチュと、眩暈がするほど甘く淫靡な音が硬質な部屋に木霊している。 リーマスは更に押し広げるように指を3本埋め込むと、探るように内壁を指の腹で弄った。 「あっあぁっ……はぁん」 はその眉根をきつく寄せると、目尻に浮かんだ涙を揺らめかせながらきつくリーマスのシャツを掴み続けた。 「僕ももう限界だ、……」 リーマスは言いながらズルリと指を引き抜くと、自分のジッパーを引き下ろした。 「リー…マス……っ」 は返事の代わりにリーマスの首に腕を回す。 リーマスは逸る心を押さえつけ、の細い腰を抱き寄せると、その足を軽く開かせ既に硬さを帯びて立ち上がりかけた自身をの秘所にあてがった。 リーマスが僅かにの腰を引き寄せ自身を押し付けると、ヌルリとした僅かな抵抗の後、それは引き込まれるように受け入れられていく。 「あ……あぁっ……」 の背が、激しく跳ねる。 リーマスはその背中をしっかりと抱き寄せると、更に奥まで自身を突き上げた。 ねっとりと絡み付いてくる内壁に、リーマスは思わず声をあげそうになる。 の中は柔らかく、しかしそれでいながら強く絞り上げるように締め付ける。 「・・・っく」 リーマスは僅かに眉根を寄せると、それでも腰を揺さぶって最奥まで侵入した。 「っあぁっ……はぁっ……あっ」 僅かな振動にも、の身体は敏感に反応し、甘い声を漏れさせる。 彼の白い背はしなやかな弧を描くと、リーマスの腕に抱き寄せられるようにしな垂れた。 リーマスは次第に激しく腰を動かしての中を貪ると、夢中で口付ける。 激しく舌が絡まりあい、銀の糸が僅かな月明かりに照らされてきらりと光った。 「……ふっ…はぁんっ……あぁっ!」 何度も何度も突き上げられる甘い痺れに、の身体は敏感に反応をする。 リーマスはキスの合間に肩口や首筋へと唇を這わせると、更に激しくの中を突き上げた。 「あっ……あぁっ……ああぁんっ」 は押し寄せる快感に堪えきれず、リーマスの肩に額を寄せる。 「だっ……駄目っ…俺っ……あぁっ」 「そう…だね…っ……一緒にっ……っく」 リーマスはの腰をしっかりと抱き寄せると、彼の身体の最奥まで一気に激しく貫いた。 ビクリ、との身体が逃げるように跳ねるが、リーマスは更にしっかりと腰を抱き寄せ何度も何度もの中を犯す。 「はぁっ……あぁっ……あっ…ああぁっ!」 は耐え切れずにリーマスの首に縋ると、再び白濁した液でリーマスの下腹部を濡らした。 同時に、短い吐息と共にリーマスもの中に自身の欲望を放出する。 「はっ……はぁ……はぁ……っ」 はぐったりとその身体をリーマスの腕に預けると、それでもしっかりとリーマスのシャツを掴んだ。 雨粒に反射した月明かりが、ベッドに眠るの頬を映し出す。 リーマスは優しく彼の髪を梳くと、もう一度彼の唇を掠めるように奪った。 この自分の腕の中にある体温は、いつまで自分の下にあるのだろう? 彼の想い人は、今や全国に名の通った脱獄犯だ。 彼は、それを……捉えに来た人物。 彼がこれほど心揺らすということは、それだけ彼がまだ恋人……シリウスを想っているという事だ。 しかし、シリウスは彼らの親友を殺した……裏切り者だ。 だが、きっと……はシリウスを裏切り者だとは認めていない。 リーマスはツンと鼻の奥が痛むのを感じる。 いつか、この体温は自分の下を去るのだろうか? 自分では彼を救えないのだろうか? リーマスは腕の中のを、きつく抱きしめた。 彼の瞳に映る、2番目の男でもいい。 自分を……見て。 後書きという名のお仕置き部屋。 やっと書けた……。 やはりわたしには裏内容は難しいのかもしれませんね。 こんなに時間がかかるとは……(疲)。 しかも、友人曰く『変な所で(要らない所でともいう)妙にリアル』になってしまいました。 どう……なんだろう、この小説の反応……(死)。 朝比奈歩 |
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